鎌倉通的マニアックな見どころ
歴史を感じる史跡【仮粧坂切通】
鎌倉七切通し(かまくらななきりどおし)の一つ、仮粧坂切通(けわいざかきりとおし)に行ってみました。仮粧坂切通は昔の切り通しがそのまま残っているような場所で、狭く急峻な古道の様子がよく分かる国指定史跡です。
かつて要塞都市だった鎌倉に出入りするにはごく限られた道を通らなければならず、簡単には外部から攻め入ることが出来ないようになっていたと見聞していたけど、仮粧坂切通に実際に行ってみたら、そうやすやすと鎌倉に入れない「こりゃ凄い道だ」と感服。
仮粧坂切通とも化粧坂切通ともいいますが、「仮粧坂」が史跡指定の正式名称です。
地名のいわれは、討ち取った平家の武将の首に化粧をして首実検したからと言われています。怖!
吾妻鏡には気和飛坂(けわひざか)という名で紹介されています。
場所
現在は、源氏山公園と住宅地を結ぶ古道になっています。
とっても足もとが悪い道なので地域の方々がこの道をどの程度利用しているかは不明ですが、歩けるには歩けます。
ブログ内に掲載しているGoogleマップは拡大・縮小できるので、指やマウスで画面を動かすと拡大・縮小できます。見たい大きさに調整してください。
源氏山公園の地図
源氏山公園内には道がいくつも道があるので、歩きにくい仮粧坂切通を無理して歩かなくても大丈夫。自分が行きやすい道を選んでください。
切り通しの出入り口
現在の仮粧坂切通は源氏山公園と住宅地を結ぶ古道で、勾配がキツイ山道です。
源氏山公園はこんもりとした山になっていて、山の麓には住宅地が広がっています。なので、仮粧坂切通を通ると住宅地と源氏山公園を行き来することができます。
源氏山公園に源頼朝像があるので、今回は仮粧坂切通を往復して源頼朝像も見てきました。
私は源氏山公園の麓から仮粧坂切通を登って行きました。
電車の線路沿いから切り通しの出入り口までずーっと登り坂になってるから、歩いてこの場所まで来ると息が切れます。
↓山の麓(住宅地側)の出入り口はこの辺り
↓ストリートビューで見るとこんな感じで、道路の突き当たりには柵があって行き止まりになってます。
↓私が行った5月末は木々が茂って鬱蒼としてました。写真で見ると「切り通しの入口どこよ・・・」って感じですが、写真の右が入口です。
バイクや自転車なら置けそうだったけど、住宅がすぐ脇にあるから車を路駐するスペースはなかったです。(上記のストリートビューを見みたらよく分かります)
↓切り通し入口の様子
数日晴れの日が続いていたにも関わらず、足もとは山からしみ出た湧き水でぬかるみがち。
いざ、切り通しを歩く!
仮粧坂切通の険しい坂道は藤沢から武蔵方面に通じる重要な道で、新田義貞が鎌倉を攻め落とす際にここに軍の主力を向けたため激戦地となった場所です。鎌倉を攻める側や鎌倉を死守する側の目線で歩くと、この場所がいかに激戦地となったかがうかがい知れます。20kgほどある鎧を着てこの道を攻防するなんて私には無理すぎです。
さてさて、仮粧坂切通は足もとが悪いからスニーカーで行くのがオススメ。
切り通しを登った時間は5分程だったから登山靴やストック(杖)まではいらないけど、地面や石がツルツル・グチョグチョだから滑りやすいです。
源氏山公園って鎌倉特有のもろい岩盤が地盤みたいで、切り通しの地面は歩行や雨で削られて磨かれてツルツルの滑床状態。
大雨が長時間降り続いたら仮粧坂切通は鉄砲水や滝のようになりそうな感じがしました。
全然整備されていない登山道だから岩もゴロゴロしてます。山登りに慣れてない人は捻挫に注意。
切り通しを登り切ったら看板が出てて、源頼朝像にも銭洗弁財天にも行くことができます。
↓ちなみに、源氏山公園から切り通しに入る際は下り坂になります。
もちろん下る方が楽だけど、下りの方が滑りやすくて怖かったです。
源頼朝像
切り通しを登り切ってから源頼朝像に行ってみました。銅像は歩いてすぐ。
威風堂々とした銅像があって観光客は私だけ。
現代になってから作られた銅像があるだけだもんね。
せっかく来たから頼朝さんをグルッと一周してみた。
青空に映える頼朝様
どの角度から見ても素敵な鎌倉殿です。
バックショットもナイスですね~。(もぅえぇって?)
鎌倉七切通し(ななきりどおし)
ちなみに、鎌倉には7つの切り通しがあります。
■名越切通
■朝夷奈切通
■巨福呂坂切通
■亀ヶ谷坂切通
■仮粧坂切通(今回ブログで取り上げた切り通し)
■大仏切通
■極楽寺切通(ここにも行ってきました)
各切り通しについては鎌倉観光公式ガイドにいろいろ掲載されているので、興味のあるかたは見てみてください。
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1日目:浄明寺緑地公園パノラマ台
2日目:この日巡った場所は、源頼朝のお墓・法華堂跡・白旗神社→北条義時の墓・三浦氏やぐら(お墓)→大江広元・島津忠久の墓→鎌倉宮→永福寺跡→瑞泉寺→護良親王の墓→報国寺→北条高時の腹切りやぐら→日蓮上人辻説法跡→妙本寺→妙法寺
3日目:仮粧坂切通→源氏山の源頼朝像→英勝寺→寿福寺(非公開)→寿福寺トンネル→北条政子・源実朝の墓→銭洗弁財天→極楽寺坂切り通し→稲村ヶ崎→江ノ島→鎌倉高校前の踏切
鎌倉はアップダウンがある地形だからレンタサイクルを利用する際は電動自転車がオススメです。
大河ドラマで「鎌倉殿の13人」が放送されたお陰で、鎌倉市内の史跡がかなり整備されたようでした。説明書きや看板もリニューアルされてて、大河ドラマに出てくる人物の史跡には「○○ゆかりの地」と名前が書かれた旗(のぼり)が立てられました。お陰で、「ここは誰々ゆかりの場所なんだね」と意識して観光できたので、鎌倉に史跡巡りに行ってみたい方は今年中に行ってみるといいかもしれません。(観光史跡の旗は大河ドラマが終わったら撤去されそうな気がします)
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